ABS樹脂とは
今回のドリームペンモデルの素材にはエボナイトではなくABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)を採用しています。ABS樹脂は化学薬品や熱に強い、頑丈なプラスチックの一種です。プラスチックというと割れやすく、使い捨て容器のようなものをイメージしますがABS樹脂は衝撃に強く長く使える丈夫な素材です。さらに漆塗りで仕上げることでより強度をを高め劣化を防ぎます。
これまでに制作してきた溜透かし万年筆に続く作品として、溜透かし・透明は誕生しました。 透明軸に透き漆を施すことで透明感を維持しつつ芸術性の高い万年筆が完成しました。
ドリームペン・溜透かし ・透明
この万年筆の透明感は、ABS樹脂を採用することで実現し、万年筆内部の機構を覗くことができます。 さらに透き漆で仕上げることで保護膜としての役割を果たし、美しさと丈夫さを兼ね備えた万年筆になりました。
季映とは
日本の四季を通じて感じた自然の美しさを、職人が自然の中に生きる葉を用いそれに自然漆を組み合わせて1本の軸に自然の風景を描きます。 「季映塗り」とはその名が示す通り ”季”節を”映”す漆”塗り” の技術なのです。
・季映について詳しくはこちら:
季映を見る季映塗りのコンセプトは自然の美しさと生命への輝きへのメッセージに包まれています。
四季の木々は、淡い色合いの中に、力強さを持つ、新芽の芽吹きから、緑葉の色の移り変わり、紅葉、そして落葉。
季節ごとに成長し、変化する葉の表情は、私たちに生命のいぶきや力強さ、美しさとはかなさを、感じさせます。
それぞれの葉は、木に花を咲かせ、実を付け、成長し生き続けるために、力強く生きて精一杯役目を全うし散っていきます。 役目を終えた葉は、ただ散ってしまうのではなく、芸術の中で生き続け、人々の心の中にメッセージを伝え続けます。