津軽塗は青森県の津軽地方で発展した、青森県を代表する伝統工芸です。津軽塗にはいくつかの特徴的な塗技法がありますが、ドリームペン津軽漆では「唐塗」と「ななこ塗」の2つの技法を用いた作品があります。

唐塗・白上げ

「唐塗」は津軽塗の中でも代表的な塗技術で鮮やかな斑点模様が特徴です。地色の違いなどにより多彩なバリエーションがあり、4〜6種類の漆を凹凸をつけて塗り重ね、最後に研ぎだすことで切断面が独特な斑点模様となって現れるのです。

螺鈿唐塗・緑上げ

「螺鈿唐塗」は、宝石のような貝の輝きを施した螺鈿と独特の艶やかな唐塗の組み合わせが上品で美しい仕上げとなっています。唐塗は津軽塗の中でも代表的な塗技術で、螺鈿唐塗は緑上げの上に螺鈿を施してあります。

ななこ塗

「ななこ塗」は菜種を用いることで模様が描かれます。漆が乾いたら種を取り除き、円形の突起に漆を重ね、研ぎ出すことで小さく美しい輪門が浮かび上がってくるのです。 

津軽塗の全ての工程は1つ1つ丁寧な手作業で仕上げております。独特の艶やかな塗りや模様が特徴の津軽塗になります。


※「白上げ」の「白」や「緑上げ」の「緑」は
下地となる色をさします。

※「ななこ」という言葉は、菜種によって描かれた小さな文様が魚卵のように見えることから名付けられ「菜々子」「魚子」「七々子」などのいくつかの文字が当てられます。

Tsugaru-Urushi-Kobai-iro-Anzu-Wancher-Fountain-pen.jpg__PID:29831b1d-6284-4cd0-9857-493e23e2030a

津軽漆 − 紅梅色 & 杏子色

津軽漆は、幾層にも漆を塗り重ね、研ぎ出すことで独特の風合いと深みのある色彩を表現する、青森県を代表する伝統工芸・津軽塗の技法を用いた逸品です。中でも「紅梅色」と「杏子色」は、日本の四季や文化を映し出すような豊かな表情を持っています。

Tsugaru-Kobai-iro-Wancher-Fountain-pen-3.jpg__PID:4a572983-1b1d-4284-8cd0-d857493e23e2
紅梅色

平安時代より愛され、縁起の良い色とされてきた紅梅色。柔らかなピンクの中に、津軽塗特有の斑点模様が浮かび上がり、上品さと華やかさが共存します。幾重にも漆を重ね、丁寧に研ぎ出すことで、絵の具では表現できない奥行きのある美しい色合いが生まれます。

Tsugaru-Urushi-Anzu-Wancher-Fountain-pen-3.jpg__PID:5729831b-1d62-448c-90d8-57493e23e203
杏子色

杏子の実が熟す過程で変化するように、クリーム色から赤みを帯びたオレンジへと移ろう色彩を表現。クリームを基調にした落ち着いた色味の中に、穏やかで上品な華やかさが宿ります。津軽の研ぎ出し変り塗技法により、自然の移ろいを感じさせる繊細な美しさが際立ちます。

ドリームペン 津軽漆